プリペイドカードを海外ATMで利用できる?
クレジットカードやデビットカードの他にも、海外で利用するためのトラベル用プリペイドカードがあります。
Suicaやnanacoなどの電子マネーも、プリペイドカードの一種ですが、同じように前もってカードにチャージをしておくことで利用できるカードになります。
自分が持っているお金だけが利用できるという点では、デビットカードにも近いカードです。
ですが、デビットカードの場合、お金は日本になる自分の銀行口座内にあり、利用できるお金の上限は銀行に貯めてある全てのお金になります。
それに対して、プリペイドカードの場合は、10万円なら10万円と前もって自分が決めて入金しているので、上限額のお金は自分が設定した金額になります。
ここで、両方のカードを海外ATMで利用した場合、どこで違いが生まれるかというと…
まず、使いすぎの面で差が出てくると思います。
デビットカードの場合、クレジットカードのように借金にはなりませんが、海外で気が大きくなり使いすぎてしまうこともあります。
例えば、旅行に行く前に予算を10万円と決めていたとしても、銀行口座内の預金にまだ余裕があると、どうしても欲しいものがあるのでもう少し使おうかな~となってしまうこともあります。
プリペイドカードの場合は、最初に予算を10万円と決めたら、いくら欲しいものがあってもそれ以上のお金は絶対に利用できません。
反対に、何か困ったことやハプニングがあって、考えてもいなかった出費を迫られた場合などは、限られている予算しか使えないプリペイドカードしか持っていないと困ることもあります。
次に、セキュリティ面に関してです。
通常、銀行などのデビットカードなどは、一日分・一月分などの使用限度額を各自設定します。
ですが、海外に行く場合にもしものことを考えて、いつもは一日5万円だけど20万円に増額したりと、使用限度額を多めに設定する方も数多くいます。
もし海外で紛失したり盗難にあった場合、プリペイドカードの場合は、チャージした金額以上に被害が大きくなることはありません。
また、ネット環境があれば、使用を直ぐに停止することも可能です。
デビットカードも、同じようにトラブルに気づいた時点で、ネット環境があれば使用停止の手続きは可能ですが、気づくまでに時間差があった場合、思ったよりも被害が大きくなることもあります。
例えば、一日の引き出し限度額を多めに設定していて、無くなったことに気がつくのに時間がかかってしまった時などです。
とはいえ、プリペイドカードもついつい大きなお金を入金していたら、いざという時に被害が大きくなるので、余分なお金をチャージすることはやめたほうが無難です。
ATMやお店で利用するには、暗証番号入力が必要になりますが、入金されたデータがカード内にあるので、鍵のかかった小さな財布と同じようなものです。
心配なら、複数のカードを準備しお金を分けて入金して、それぞれを別々の場所に保管し、しかもその場所を絶対に忘れないようにしておけば、よりプリペイドカードの被害は小さくなります。
セキュリティ面では、やはり一番安心なのはクレジットカードということになります。
クレジットカードを不正利用された場合は、盗難保険でカバーされます。
最近では、クレジットカードのケースでは、いつもと違う場所でいつも利用しないような額の買い物などをした場合、カード会社から連絡があったり、確認をするまで一時的に使用を禁止されたりすることもあります。
それだけ、オンライン上での犯罪や不正使用が頻繁に起こっているのが現実で、盗難保険で補償されるとは言っても、放っておくとカード会社のコストも増大するので、過去のデータ等とも比較して怪しい動きに目を光らせています。
これまで色々比較してきましたが、それぞれ一長一短があるので、どのカードが一番いいかは決められません。
一番良いのは、「クレジットカード」「デビットカード」「プリペイドカード」をうまく使い分けることだと思います。
プリペイドカードに関して少しだけ注意が必要なのは、2016年1月1日以降、海外ATMの引き出しが可能なプリペイドカード等の申込みには、マイナンバーの提出が必要になっています。
最近は、FX等の投資や金融商品の口座を開設する場合、必ずマイナンバーの提出を求められるので、将来は銀行などでもマイナンバーの提出を求められるようになるかもしれません。
海外ATMで利用できる「マネパカード」
ここで、お薦めの「プリペイドカード」がないか探してみました。
まずお薦めなのは、東証一部上場企業のマネーパートナーズが発行している「マネパカード」
東証一部上場企業である持株会社の株式会社マネーパートナーズグループ傘下の、マネーパートナーズが発行しているプリペイドカードです。
1枚のカードにあらかじめ両替した通貨をチャージしておくことで、海外でのショッピング利用やATMでの現地通貨引き出しが可能なカードです。
海外旅行によく行く方・留学生・海外出張などが多い方などにとって、海外で現金を利用する場合でもあらかじめ高額の現金を要する必要がなく、防犯上の観点から考えてもかなりお薦めのカードです。
◆申込資格は、日本にお住いの15歳から75歳未満までの方
◆使用方法はクレカと同じですが、与信審査がなく各種情報センターへの個人情報登もないため、気楽に申し込みが可能
◆年会費・発行手数料は無料、海外ショッピング時のチャージ手数料やショッピング決済手数料も無料
◆「日本」でも「海外」でも利用可能な、マルチカレンシーの海外プリペイドカード
◆1枚で「日本円」「米ドル」「ユーロ」「英ポンド」「豪ドル」「香港ドル」の、6つの通貨のチャージが可能
◆レートが良いと思った時に、前もって円から外貨へ両替しチャージしておくことも可能
◆カードの盗難・紛失の際には、24時間365日対応のサポートデスクへ連絡することで、連絡時点の残額は補償される。
◆カードで購入した商品が破損・盗難した場合でも、ショッピング保険の範囲内で補償(※総額50万円まで)
◆クレジットカードに比べると、両替レートが若干不利だが、クレカ利用でかかる1.63%ほどの海外利用手数料が加算されないため、全体的な手数料はクレカの実質半額!
※ATM手数料はかかります。例:2USD/回、1.75EUR/回
◆銀行窓口や両替店での外貨両替に比べると、通貨によっては30~90%ほど手数料が安くなるため、メリットはかなり大きい
海外ATMで利用できる「NEO MONEY」
次にお薦めなのが、「NEO MONEY」
「NEO MONEY」は、クレジットカード会社の中で発行枚数が上位に入る「株式会社クレディセゾン」が発行している「海外専用プリペイドカード」です。
2015年11月から発行しており、国際ブランドはVisaと銀聯(ぎんれん)カードの2種類あります。
テレビやネットにも頻繁に出てくる情報ですが、中国では小さな屋台でも「アリペイ」「WeChatペイ」などのスマホ決済をするのが常識になっており、現金などはほぼ通用しなくなってきているみたいです。
「NEO MONEY」は銀聯ブランドを選べるので、中国に旅行に行く方にはかなり有利なカードですが、あれほど勢いがあった「銀聯カード」も「アリペイ」「WeChatペイ」のスマホ決済との競争に負けつつあり、急速にシェアを落としているみたいです。
その銀聯も「ユニオンペイ」でQRコードスマホ決済に参入していますが、やはり2強のアリペイとWeChatペイがあまりにも強すぎて普及が進まず、現在はWeChatペイと提携し打倒「アリペイ」を目指しているそうです。
但し、日本発行の銀聯ブランドカードは、特に小さな商店では機械で読み込めず利用できないこともあるということですので、中国への日本人の旅行者は「クレジットカード」「Neo Money銀聯カード」「現金」の3本立てで臨んだほうが良さそうです。
◆申込資格は、日本国内にお住まいの13歳以上の個人の方
◆年会費・カード発行手数は無料
◆留学や修学旅行に出かけるお子さんにも便利で、必要なお金は日本にいる家族が代わってチャージ可能
◆海外ATMでの現地通貨の引き出しやショッピングに利用できる「海外専用」だけではなく、「海外・国内利用可能カード」に切り替えると国内・海外のショッピングでも利用が可能
◆チャージ(入金)可能額/100万円
・1回にATMよりチャージ出来る金額:10万円
・1日あたりのチャージ可能額(24時間以内の上限):100万円
・1年間(利用日の直近1年間)のチャージ可能額:1,500万円
◆Visa・銀聯加盟店でショッピング利用可能額
・1回あたりの利用可能額:100万円
・1日あたりの利用可能額:100万円
・1年間(利用日の直近1年間)の利用可能額:1,500万円
◆海外ATMで引き出し可能額
・1回あたりの引き出し可能額:15万円
・1日あたりの引き出し可能額:100万円
・1年間(利用日の直近1年間)の引き出し可能額:1,500万円
◆海外サービス手数料:
・Visaまたは銀聯が決定した為替レート+4%
・海外ATM手数料は200円/回
◆カードの盗難/紛失時も、会員専用サイトから即時に自身での一時的な利用停止や解除が可能
◆「紛失・盗難デスク」なら、24時間365日電話対応&連絡時点での残高を補償
◆「NEO MONEY」に入金するお金は日本円なので、使いきれなかったお金はそのままカード内に預けておけるため便利