クレジットカードは、一枚あれば充分なのか?若しくは複数枚必要なのか?
答えは、本人の考え方や生活環境、行動パターンや利用状況によって意見が別れると思います。
では、クレジットカードが一枚で充分だという方は、どのような方なのか?
- クレジットカードを利用することが少なく、現金で支払うことが多い
- ネットではあまり買い物をしない
- ポイントやマイル獲得にあまり興味がない
- 海外旅行にはあまり行かない
このような考え方や行動パターンの方があてはまると思います。
私の知り合いでも、クレジットカードをほとんど使用しないという方がいます。
年会費がもったいないので唯一持っているクレジットカードも解約しようかどうかと言っていたこともあるぐらい、その方はクレジットカードを利用していません。
現金で支払う場合は、その時その時で自分の利用できるお金を計算出来るので、今この商品を購入しても平気かどうか判断が簡単になるし使いすぎることもない。
カードを信用過ぎると、その場で現金が減るわけではないしまあなんとかなるだろうと思い、ついつい使いすぎてしまう。
というのが原因だと、その方に力説された事があります。
クレジットカードを利用することに対して、凄い罪悪感を感じているような気がします。
その方によると、ネットで購入してもカードは利用せずに代引きで支払えばいいと。
「その代引き手数料で、コンビニでお茶とおにぎりが買えますよ!」と話したこともあるのですが…
確かに、言っていることも理解できます。
クレジットカードを複数所有していると、お金の管理が難しくなりがちであるということもわかります。
しかし、カードを数多く所有していても、しっかりお金の管理をしている方も多いので、カードの複数持ちは止めたほうが良いとは一概には言えません。
そもそも、カードの利用や支払い管理が出来ない人は現金払いでも管理できない人が多く、クレジットカードを所持する以前の問題だと思います。
ポイントやマイルを貯めることに全く興味のない方に対して、「カードを利用すれば貰えるのだからもったいないよ…」と言っても、「でも必要ないから。」と言われるのがオチです。
クレジットカードは海外旅行で威力を発揮することも多く、「MastercardⓇ」もしくは「Visaカード」を一枚だけ所有していれば事足りると言われれば、それはそうかもしれません。
海外旅行に生きたくない方は、そもそも必要ないかもしれませんし、「そもそも、クレジットカードを信用していないし、持っている価値を見いだせない。」という方に説明しても、多分時間の無駄かもしれません。
ところが、現在は20年ほど前とは想像がつかなかった生活環境になっています。
一番大きく変わったのが、ネット環境だと思います。
今や、緊急に必要な物があったとしても、PCやスマホがあれば簡単に事を済ませることが出来ます。
わざわざ売っている場所に交通費を費やして出かける必要もありません。
早ければその日に荷物が届くサービスもあります。
このような生活環境の中で、「クレジットカードは絶対に利用しない!」と抗う事は難しいかと思います。
では、複数のクレジットカードが必要なのか?
闇雲に数多くのクレジットカードを契約したり所有することも、必要ないというか無駄だと思います。
行きつけのお店やデパートなどで、クレジットカードの勧誘を受けることも少なくはありません。
「カードを持っていると得することが多いですよ~」と言われ、ついつい契約してしまった…という方も多いはず。
調べてみたら、必要のないクレジットカードを数多く所有していた…という方も多いかもしれません。
この店舗でしかあまり利用価値がない「ハウスカード」と言われるようなクレジットカードは、極力契約しないか解約した方がいいですし、年会費がかかるのに全く利用していないクレジットカードも、解約すべきかどうかもう一度よく考える必要があると思います。
このように、クレジットカードを複数持っているという方も結構多いと思います。
そしてそれぞれその複数のカードを継続して利用していたとしても、その日の気分や単なる思いつきで、カードを使い分けているのではないでしょうか?
例えば、「先月このカードは使いすぎたから、今月はこのカードを利用しよう…」などと。
これ、実は一番損しているクレジットカード利用法です。
クレジットカードの一番のメリットは、ポイント制度です。
クレジットカードごとに、それぞれ利用金額によって付与されるポイントの還元率が違いますが、どのクレジットカードも利用する度にポイントとして所有者に還元しています。
このポイント制度がないと、クレジットカードの価値もかなり削がれてしまいます。
ですが、このポイント制度をほとんど理解しないでクレジットカードを使っている方も、数多くいます。
実にもったいない話です。
ポイントが中途半端に貯まって、どのクレジットカードも商品やマイルに交換できるポイントが貯まらず、結局なにもしないうちに期限が来てしまってポイントが失効してしまった…
このような経験があるのではないでしょうか?
永久不滅ポイントで有名なセゾン系のカード、ダイナースカードに関しては、基本的にポイントは無期限になるので、自分の好きなタイミングでポイントを交換できます。
またアメックスも、メンバーシップ・リワードのポイント有効期限は3年間ですが、一度でも景品と交換すると、それ以降は無期限になります。
その他、楽天カードやリクルートカード・ファミマTカードなど幾つかのカードは、「最後にポイントを獲得した日から1年間有効」というポイントルールがあり、一応期限があるのですが、年に1度でも利用すればその度に期限が延びて、実質無期限になるという特徴のカードもあります。
通常は、基本的に獲得した月から決められた期限(1年とか2年)が過ぎたら、徐々にポイントが失効していくというルールが決められています。
ですから、せっかく貯まったポイントを失効させないためにも、自分の生活パターンに合わせてポイントが貯まりやすいカードや、自分が欲しい商品やマイルなどに交換するために一番効率のいいカードを、メインカードとして一つだけ決めそのカードを使い倒すことが、ポイントを効率よく貯める一番いい方法と言う事になります。
ポイントを商品に交換する際に、そこそこ良い商品に交換するには、最低でも1,000~5,000ポイントぐらいは必要になってきます。
その為、複数のカードをそれぞれ少しずつ使用したとしたら、このカードに800ポイント、もう一つは700ポイント、さらに別のカードに500ポイント…
という風にトータルでは2,000ポイントあるのに、それぞれが中途半端に貯まっているので、結局大した商品に交換できなかった…という結果になりかねません。
そうなると、どうせポイントは貯まらない…
貯まっても1,000円のアマゾンギフトぐらいしか交換出来ない…
そう思うのが必然になってしまい、ポイントが失効するかどうかも気にかけなくなってしまいます。
非常にもったいないです。
クレジットカード会社の思うツボです。
なぜなら、失効したポイント分だけクレジットカード会社のコストが減り、カード会社の利益になってしまうので、彼らのいいお客さんということです。
せっかく貰えるのですから、貰えるものはキチンともらいましょう。
また、ポイント制度の他にも幾つかの特典があります。
- ポイント還元率が高い
- 年会費が無料若しくは安い
- ポイントを交換する場所や方法が多い
- 家族カードやETCカードの発行
- 旅行傷害保険の付帯
などのメリットです。
あらゆる条件を全て網羅していて、全ての条件がパーフェクトのクレジットカードというのは、存在しません。
人間と同じで、何処かに長所があり短所もあります。
例えば、
- 年会費が無料だけど、ポイント還元率は低い
- 旅行傷害保険が自動付帯されているが、年会費がかかる
- 本人の年会費は無料だが、家族カードの発行手数料と年会費はかかる
などです。
そうなると、クレジットカードをたった一枚に集約させることは、意外と難しくなります。
クレジットカードを複数枚所持することに関しても、支払いさえキチンと管理できていれば、特に問題はないと思います。
しかし、最大のメリットであるポイント制度を上手く活用するには、まず自分にとってより最適な「メインカード」を一枚選ぶ事が大事です。
メインカードを使ってより多くのポイントを貯め、そのメインカードでは得られない特典やサービスを一枚若しくは複数の「サブカード」で補完する。
これが、クレジットカードを上手に利用する一つの解決法だと思います。